期間限定 ふんわり風俗嬢の内緒話

ひょんなことからまさかの風俗業界に足を踏み入れた、新米風俗嬢の内緒話です。

初めてお客様に平手打ちされた日

以前、私のお客様で本当によく通って下さる方がいた。

「いた」なので、過去形のお客様。

お遊びの時間はいつも最長のロングコース、ホテルの部屋もいつも豪華なところを用意して下さった。それだけ見れば、「お金を落としてくれるすごくいいお客様」なのだが、とにかくちょっと問題のある方だった。

 

まず、ご予約時間に現れない。たいてい遅れる。

思いつきで来店しようと予約電話を入れるも枠がなくお遊びできないと、次回ご来店時に嫌味を言う。

毎回毎回、根掘り葉掘りプライベートを聞いてくる・・・etc.

 

金銭的な面だけみれば「すごくいいお客様」なので私も多少のことは目をつぶった。

しかし、このお客様は根っからのドSだった。

あるとき、お客様の興奮がMAX状態だったのか、突然私の顔を平手打ちしたのだ。

まねごと的な弱さではなく、結構本気の平手打ち。しかも、顔に・・・。

さすがの私も一瞬で血の気が引き、「なにするんですか。痛いじゃないですか。」と

言った。お客様から返ってきた言葉は「あれ~?叩かれたら気持ちいいでしょう?」

だった。 冗談じゃない、顔なんか叩かれたら痛いだけだ。ドS嗜好を発揮したいのなら別の店へ行け!と心底思った。

本当に嫌気がさし、こんなお客様ならもう来てもらわなくて結構だ、と思った。

もしこれがプライベートなら即座に叩き返して怒鳴りつけているところだったと思う。しかし、あくまでお仕事でお客様なので、その場はなんとか平静を装ったつもりだったが、たぶん怒りは隠しきれなかったはずだ。

 

その日の精算時にスタッフに「そういえば今日、○○様にビンタされちゃいましたわ~。興奮しすぎちゃったみたいで。」とさらりと伝えた。

その後、そのお客様から私にご予約が入ることはなかった。

いわゆる「出禁(お店に出入りできないよう措置をとること)」になったのか、

私に会うのが気まずくなって鞍替えしたのかは、わからない。