人を好きになるということ
人を好きになることについて、ぼんやり考えていた。
私は「あの人」のことが大好きで、彼も私を愛して大切にしてくれている。
恋愛としての形は、じゅうぶんに叶っている状態だ。
でも叶わない恋愛もある。
私の仕事でいうと、「お店の女の子」と「お客様」。
これははっきりいって、99.999…%叶うことはない、と
私は断言する。
お客様がお店の女の子に恋をしたとする。
粘着質の「キモ客」になり己を見失っていく人、
静かに思いを寄せながら、あくまでも「お店の女の子」として
自ら線引きをし(店外に誘ったりしない)、自制できる人。
いろいろいる。
少しでも叶う可能性が見える恋ならまだしも、
絶対に叶うはずのない恋に胸を焦がすのは辛くないのだろうか。
私はお客様から想われても、「お店の女の子」として精一杯「仕事」と
しての笑顔は向けるけれど、その人の気持ちに応えてあげることは
できない。
私には全くその気がなく(「あの人」を愛しているし、他の男性へ
気持ちが揺れることなど全くないので)、でもお客様の気持ちを知って
いながら拒絶することも同調することもせず、期待を持たせるような
ことを一切言わずに「もっと会いたい」と思わせるように仕向ける
(=いい仕事をする)。
自分が恋をする気持ちがわかるだけに、
仕事から離れて「素」の自分に戻ると、複雑な気持ちになる。
これが仕事なのだから・・・
自分に惜しむことなくお金を使ってくれるお客様は、稼ぐために
大切にしなきゃいけない、仕事なのだから・・・