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外にでて、体がガタガタ震え出した。
人混みが怖い。
人が怖い。
男性の顔を見たくない、話したくない。
男性のそばにいきたくない。
そんな思いでいっぱいになった。
涙が溢れ、みっともなくて歩けなくなり、商業施設のトイレにかけこんで、泣いた。
泣きながら、
なんでこんな危険と隣り合わせな仕事をがむしゃらにやっているんだろうって、
普通の仕事で同じ額を稼げる能力が自分にないのだから仕方ないんだ、
できないなら辞めたらいいって、
いますぐにでも辞めることができたらどんなにいいだろう
そんなことをおもった。
久しぶりに見た、危険な目をした人間。
自分の勘は間違ってないはず。
自分の身は自分しか守れない環境で仕事していたら、身に付いてしまう勘。
幸せな時間が、思い出が、遠くにいってしまいそうで