期間限定 ふんわり風俗嬢の内緒話

ひょんなことからまさかの風俗業界に足を踏み入れた、新米風俗嬢の内緒話です。

不機嫌の訳

私は今日、珍しく機嫌が悪い。
正確に言えば、夜中から「自分勝手に」機嫌が悪くなった。

「あの人」の隣にいるのが何で私じゃないんだろうって。

「あの人」が生活している場所で「私に求めること」がされていなくても、想像するに円満に関係が継続されているということは、それ以上に深い結びつきと尊敬と、ふたりにしかわからない歴史が存在するからなんだろう。

それはごく自然なことでわかりきったことで、普段の私ならいちいち気にも留めないのに、今日はなぜか腹が立って仕方がない。

自分のことは思い切り棚に上げて、だ。

どうしようもないのに、嫉妬してしまう。その嫉妬心はやきもちの範囲を超えた、苛立ちに似た醜い気持ち。


「あなたのことを愛してる」

「あなただけの女だから」

と、言葉にしてしまう。

「あの人」に同じように思って欲しい気持ちもあるが、たぶん、私が不安なんだと思う。いつか「あの人」が風俗嬢の私に我慢ならなくなって離れていくのではないか。壊れてしまうのが怖くて不安で、口にせずにいられないのだと思う。

「あの人」がもしこれを読んだら、理解してもらえてない、とひどく落胆させるかもしれないし、面倒くさい女だ、と嫌気がさすかもしれない。

もちろん頭では理解はしてる。

でも今は気持ちがついていかない。


こんな日にかぎって、プライベートで協力性のまるでないことをされイライラが増す。

自分の機嫌が悪いあまり、敏感に反応してるのかもしれない。全ては自分の気の持ちようなんだろうけれど。


明日からまた不自由な週末だ。

「あの人」に会えない週末なんてなくなってしまえばいいのに。

自分の心をどこか見えないところにしまってしまいたい。


何もしたくない、何も考えたくない。

いまのような自分はすごく嫌いだ。